芝生用除草剤完全ガイド!種類・効果・使い方など徹底解説

芝生用除草剤 お手入れガイド

「せっかく芝生を育てているのに、雑草がどんどん生えてくる…」そんな悩みを抱えていませんか?雑草を手で抜き取るにも手間が掛かり限界があります。この記事では、芝生の雑草対策に最も効果的な「芝生用除草剤」について徹底解説しますね!

芝生の雑草対策の違いでどうなる?除草剤って必要?

雑草対策芝生の状態雑草の発生芝生への影響
除草剤を使う美しい芝生を維持ずっと雑草が少ない健康で美しい芝生
芝刈りのみ刈ってもすぐに雑草復活徐々に雑草が繁殖芝生の密度が薄くなる

雑草を防ぐには、こまめに芝刈りを行い芝生の密度を高めることも重要ですが、除草剤を兼用することで、長い期間 雑草を抑えることができ、手作業での草取り作業をかなり楽にすることができます。

重要です!芝生に使える除草剤の種類について

除草剤には大きく分けて「選択制除草剤」と「選択制除草剤」の2種類があります。芝生に使える除草剤は、芝生には影響を与えないタイプの選択制除草剤を使用する必要があります。芝生用除草剤は種類も豊富で、それぞれに特徴や効果も異なります。

【注意】日本芝と西洋芝では使用できる除草剤が異なります

注意事項として、芝生の種類にも、日本芝(高麗芝や野芝など)と西洋芝(ベントグラスやティフトンなど)があり、それぞれに使用可能な選択制除草剤が異なります。芝生用除草剤と表記があっても、購入の際は、日本芝と西洋芝のどちらに対応しているのか、除草剤の容器に記載してある「適用作物」を良く確認してください。

「適用作物」とは、農薬や除草剤を使用できる作物の範囲を示す言葉です。農薬のラベルには、適用作物名(使用できる作物名)が記載されています。

また、非選択制除草剤は雑草だけでなく、芝生も含めてすべての植物を枯らしてしまう強力な除草剤ですので、芝生には使用できません。流通量としても非選択制除草剤の方が多いので、購入の際は間違えないように十分確認してください。

粒剤と液剤の違いとは?

除草剤には「粒剤」と「液剤」の2種類の形状があります。どちらを選ぶかによって、使い方や効果の出方が変わります。

種類特徴メリットデメリット
粒剤タイプ粒状の薬剤を撒くだけでOK風に飛ばされにくく、初心者でも扱いやすい効果が出るまでに時間がかかる
液剤タイプ水で薄めて散布するすぐに雑草に浸透しやすく即効性があり確実風で飛び散ることがあり、扱いに注意が必要

芝生の雑草対策には適切な除草剤を選ぶことが重要です。選択制と非選択制の違いを理解し、芝生を守りながら雑草を効果的に除去しましょう。また、粒剤と液剤の特徴を知ることで、自分に合った使いやすい除草剤を選ぶことができます。

失敗しない芝生用除草剤の使い方!効果を引き出すポイントとは?

「芝生の雑草をしっかり除去したいのに、除草剤を使ってもうまくいかない…」そんなお悩みはありませんか?実は、除草剤は正しい方法で使わないと効果が半減してしまうことがあります。適切な使い方を知ることで、雑草をしっかり駆除しながら、美しい芝生を維持できます。

除草剤を使う前に知っておきたい準備のポイント

除草剤を使う前に、しっかり準備をすることで効果がアップします。以下のポイントを押さえて、正しい手順で作業を進めましょう。

1. 芝生の状態を確認する

  • 病気や栄養不足など、弱っている芝生には除草剤を使わない
  • 除草剤は健康な芝生にのみ散布ができる

弱っている芝生の見分け方として、病気で部分的に枯れていたり、芝生の葉が黄緑に黄化していたり、葉に枯葉が多く隙間がある状態などは、芝生が弱っているサインです。原因は、肥料不足・水やり不足・病害虫被害・土中酸欠など様々な要因が考えられます。

2. 天気をチェックする

  • 雨の日や強風の日はNG!
  • 除草剤は晴れた日に散布するのがベスト
  • 液剤タイプは、散布後に雨が降ると効果がでないので注意

除草剤の製品によって、散布後に雨が降ると効果が出ない時間が異なります。効果に必要な時間は容器に記載してあるので必ずチェックしてください。

よくある失敗として、水やりにスプリンクラーを使用している場合、タイマーの切り忘れで水をかけてしまうことがありますので注意してくださいね。

3. 必要な道具を準備する

  • 散布器(噴霧器・散粒機など)
  • マスクなどの保護具

注意点として、噴霧器には使用用途によって、「除草剤用」と「殺虫剤用」があります。見た目は同じですが、液を送り出する圧力と、液を噴出するノズルに違いがありますので購入時には注意してください。

まめ知識として、手動式の噴霧器に限っては、除草剤用と殺虫剤用の違いはノズルだけの機種が大半ですので、ノズルを交換すれば除草剤も殺虫剤も使用可能です。ノズル交換の際は同メーカーの「手動式用」ノズルを選んでください。
また、動力噴霧器の場合でも、除草用と殺虫用の圧力切替ができる機種があります。その場合もノズルの交換だけで両方の散布が可能ですので、殺虫剤噴霧器が必要な方には経済的ですよ。

除草剤の正しい散布方法

粒剤タイプの除草剤の使い方

  1. 乾燥した芝生に均等に撒く
  2. 撒いた後は軽く水をまいて薬剤をなじませる
  3. 2週間ほど様子を見ながら、雑草が枯れるのを待つ

粒剤は広範囲に撒きやすく、初心者でも扱いやすいタイプです。

液剤タイプの除草剤の使い方

  1. 薬剤を希釈する
  2. 雑草がしっかり濡れるように噴霧器で散布
  3. 散布後は数時間芝生に触れないように注意する

液剤は即効性のある製品が多く、素早く雑草を駆除したいときにおすすめです。

失敗しがちなポイントと対策

除草剤の効果が出ない場合、多くは使い方のミスが原因です。よくある失敗とその対策をチェックしておきましょう。

失敗例原因対策
雑草が枯れない濃度が薄すぎる、散布量が少ない説明書通りの散布量をしっかり散布する
芝生まで枯れた非選択制除草剤を使用した芝生用の「選択制除草剤」を使う
効果が弱い、効果が無い液剤散布後すぐに雨が降った晴れの日を選んで散布する
芝生が弱っている、元気がない植えたての芝生に散布した、散布量が多い、短期間に2回散布した芝張りをして1年後以降から使用する、散布量を守る、2度撒きしない

芝生用除草剤を効果的に使うには、適切な準備と正しい散布方法が大切です。粒剤と液剤の特性を理解し、芝生の状態や雑草の種類に合わせて選びましょう。

芝生に除草剤を撒く最適なタイミングは?

「除草剤を撒いたのに、なかなか雑草が減らない…」そんな経験はありませんか?実は、除草剤は撒くタイミングを間違えると効果が半減してしまいます。

季節ごとのおすすめ散布タイミング

除草剤は、雑草の成長時期に合わせて使うことがポイントです。大きく成長した雑草に散布しても効果は期待できまん。また、真夏の除草剤散布も薬害がでやすいのでお勧めできません。

季節最適なタイミング散布のポイント
春(3月~5月)雑草が生え始める前予防効果のある除草剤を使用
夏(6月~7月)雑草が成長しきる前早朝か夕方に散布し、日中の高温を避ける
秋(9月~11月)冬に向けての準備秋と冬の雑草対策として、しっかり除草
冬(12月~2月)基本的に不要ただし、冬でも雑草が目立つ場合は対応

芝生の雑草をしっかり駆除するには、最適なタイミングで除草剤を撒くことが重要です。季節ごとの成長サイクルを意識しながら、効果的に雑草対策を行うことが大切です。

除草のタイミングで最も重要なこと!

除草剤に限らず雑草対策として最も重要なタイミングがあります。

それは・・・

雑草の種が落ちる前に除草をすること

です。

雑草の繁殖力は半端じゃありません。種を落とすと雑草が激増しますので気を付けてくださいね。

もし、雑草が種を付けてしまった場合は、除草剤では間に合いません!その時は迷うことなく、種ごと芝刈り機で雑草を刈り取りましょう!

プロが使う芝生用除草剤を紹介します!

芝生用除草剤は、広葉雑草やイネ科雑草、1年草や多年草など、対象となる雑草の種類によって効果的な除草剤が異なります。使用する際は、必ず製品ラベルをよく読み、対象となる雑草を確認して適切に使用しましょう。

「アージラン液剤」イネ科雑草向け茎葉処理剤の超定番!

アージラン液剤は、日本芝に使用できる除草剤です。

アージラン液剤には「畑作用」と「芝生用」があり、芝生用としては「グリーンアージラン液剤」と「ガーデンアージラン液剤」の2種類が販売されています。どちらも成分は同じですが、包装や容量が異なるため、使用環境に応じて選ぶことができます。

この除草剤は、イネ科雑草から広葉雑草まで幅広く対応可能で、特に防除が難しいメヒシバやスズメノカタビラに優れた効果を発揮します。また、日本芝の休眠期に発生しやすいイネ科雑草や、キク科・ナデシコ科の広葉雑草にも高い効果を示します。

詳しくは、メーカー「石原バイオサイエンス株式会社」のウェブサイトで確認してください。

「シバゲンDF」幅広い種類の雑草に効果!

シバゲンDFは、日本芝と西洋芝(バーミューダグラス)に使用できる除草剤です。幅広い種類の雑草に効果があり、特にイネ科、カヤツリグサ科、広葉の一年生から多年生雑草に対して高い効果を発揮します。

日本芝には特に影響が少なく、休眠期、生育期を問わず使用でき、雑草体内への取込みが早いので、薬剤処理後4~5日で刈込みをすることができます。また、土壌処理効果として、標準薬量で春夏期で40日程度、秋冬期では120日程度雑草の発生を抑制します。

多くの雑草に効果的なシバゲンDFですが、セイヨウタンポポなど、効果が劣る雑草もあります。

詳しくは、メーカー「石原バイオサイエンス株式会社」のウェブサイトで確認してください。

「ザイトロンアミン液剤」難防除の広葉雑草にも強い殺草効果!

ザイトロンアミン液剤は、日本芝に使用できる除草剤です。広葉雑草対策に特化した除草剤で、難防除の多年生・宿根性の広葉雑草にも強い殺草効果があります。

ザイトロンアミン液剤の作用は選択性が明瞭であり、広葉雑草には効果が高く、イネ科雑草には効果がありません。ちなみに、日本芝はイネ科です。

詳しくは、メーカー「石原バイオサイエンス株式会社」のウェブサイトで確認してください。

「MCPP液剤」広範囲の広葉雑草を防除!

MCPP液剤は、日本芝と西洋芝(ブルーグラス)に使用できる除草剤です。広葉雑草に効果的な除草剤で、一年生広葉雑草やスギナやクローバーなど幅広く効果を発揮します。キク科雑草には効果が劣ります。

詳しくは、メーカー「丸和バイオケミカル株式会社」のウェブサイトで確認してください。

展着剤の紹介

「展着剤」は、薬剤の効果を最大限に引き出すための補助剤です。展着剤を加えることで、薬液が雑草に均一に付着しやすくなり殺草効果を高めます。

非選択制除草剤には展着剤が加えてある製品も多いですが、芝生用除草剤などの選択制除草剤の製品には、基本的に展着剤が入っていません。展着剤を混ぜることで効率的に除草効果を得られます。

「クサリノー」除草剤で定番の展着剤!

詳しくは、メーカー「日本農薬株式会社」のウェブサイトで確認してください。

「まくぴか」日本初のシリコーン系展着剤!

詳しくは、メーカー「石原バイオサイエンス株式会社」のウェブサイトで確認してください。

芝生用除草剤でプロが使う「3種混合」とは?

プロの現場では、異なる作用を持つ除草剤を組み合わせて使用する「3種混合」が効果的な方法として知られています。他の除草剤との組み合わせにより、一度に広範囲の雑草に対応ができ、1種類では枯れにくい雑草の防除が図れます。

代表的な3種混合の組み合わせ

芝生用除草剤の組み合わせは目的によって異なりますが、一般的な3種混合の例を紹介します。

除草剤主な効果主な対象雑草
シバゲンDF芝生にやさしく、広範囲の雑草を防除メヒシバ、スズメノカタビラ、オヒシバ
ザイトロンアミン液剤 または MCPP液剤広葉雑草に強いクローバー、タンポポ、ハルジオン
グリーンアージラン液剤イネ科雑草に優れた効果メヒシバ、スズメノカタビラ

3種混合を使う際の注意点

  • 希釈倍率を守る:各薬剤の希釈倍率を確認し、過剰な濃度にならないようにする。
  • 相性を確認する:混ぜても問題のない薬剤かをチェックし、ラベルの記載を確認する。
  • 芝生の健康状態を考慮:高温期や弱った芝生には影響が出る場合があるため、最適な時期(春・秋)に使用する。
  • 均一に散布する:ムラがあると除草効果が不均一になるため、展着剤(例:まくぴか)を使用するのも有効。

芝生の除草を効率的に行うためには、異なる特性を持つ除草剤を組み合わせる「3種混合」が有効です。特に、シバゲンDF・MCPP液剤・グリーンアージラン液剤の組み合わせは、芝生を傷めずに広範囲の雑草を防除できるため、多くのプロの現場で採用されています。


適切な芝生用除草剤を選んで、正しく使うことで、雑草のない美しい芝生を維持しましょう!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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